大人の中国語学習にも取り入れたい、中国の子どもが中国語を身に付ける過程のメソッド

こんにちは、しゃんはいさくらです。

皆さん、中国語の勉強をコツコツと続けていらっしゃいますか?

語学をマスターするには「コツコツ・継続・繰り返し」が大事&近道ですから、毎日、何でも良いので中国語の勉強に関係がある行動を1つ行いましょう。

阿信
結局王道の方法に行きつくんですよね・・・。でもほんと、正しい方法をコツコツ地道にやっていけば光は見えます。

さて、今日は中国語の勉強方法について、皆さんにもう一度見直しをして頂きたく筆を取りました。このサイトの目的は、「こんどこそ!中国語」で中国語をマスターして頂くことです。そのためには、読者さんにはこれまでの勉強方法や考え方を見直し、変える必要があります。

今日は中国の子どもが中国語を身につけて行く過程をヒントに、「音読」と「繰り返し」の重要性についてお話しますので、是非ご自身のこれまでの勉強方法を検証してみて下さい。

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母国語を身につけた過程を思い返してみよう

今みなさんは日本語を自然に使っていますよね?自分が子どもの頃、どのように日本語をマスターしてきたかについて考えたことはありますか?あまりにも当たり前で自然過ぎて、どうだったか覚えていらっしゃらない方も多いと思います。

では、小学生の頃に受けた国語の授業や、宿題がどんなものだったかを思い起こしてみて下さい。先生について教科書を読み上げたり、挙手してみんなの前で朗読したりしましたよね。宿題も教科書の音読があったり、漢字の書き取りがあったり。

もし身近に小学生や小学生のお子さんを持つ方がいれば、今の子どもたちがどのような国語の授業を受けているのか聞いてみて下さい。外国語学習のヒントになる答えが返ってくるかも知れません。

中国の学校における国語の授業

私には中国の現地校に通う小学生の子どもが2人います。中国現地校の子どもたちがどのように中国語を習っているのかを紹介しましょう。

まずはこれ、下の子(小学1年生)に出されたある日の国語の宿題です。

上から、

1. 14課をスラスラ読めるようにすること、新出単語を覚えること、サインをもらうこと。
2. 1号ノートに(新出単語を)何も見ないで書き取ること。
3. 9課から14課を復習すること。
※この「復習」には本文がきちんと読めること(できれば暗唱)、習った漢字が全部書けることを要求されています)

という内容です。

ちなみにその前日はこんな宿題でした。

1. 古詩を読んで暗唱できるようにすること。※古詩は暗唱を求められます
2. 0号ノート(学校で使う書き取りノート)を訂正し、サインをもらうこと。
3. 14課の予習をすること。

この日だけでなく、国語の宿題は毎日必ず音読の宿題があります。

中国の学校、特に低学年では国語のみならず、国・数・英の重要3教科全てにおいて、声に出して覚えることがとても重要視されています。

今期、先生とのやりとりに使っているアプリで、先生からこんなメッセージが複数回ありました。

「今日は教科書本文を何回も何回も読む練習をしましたが、何度も練習しているのにまだスラスラ読めない子が数人います。保護者の皆さん、自分のお子さんがきちんと読めているか確認してください。この段階で(低学年で簡単な内容なのに)スラスラ読めない子は危機感を持ってください」

このように、読むことがとても重要視されているのですね。

「読む」には2種類ある。大人がしがちな間違った読み方とは?

ところで、今日の記事では「読む」という言葉が頻出していますが、

この「読む」は単に「読む」のではなく「声に出して読む」、つまり「音読」することを指しています。

またこの「読む」にはもう1つ別の意味があるのですが、それは何でしょうか?それは「声に出さないで読む」こと、つまり「黙読」です。

大人の語学学習ではこの「黙読」でテキストを「読んだ」ことにしている人が大変多いのです。残念ながら、これでは語学がなかなか身に付きません。

それはどうしてでしょうか?

目から入る「黙読」、目と耳から入る「音読」

「読む」行為をすることで、言葉をインプット、アウトプットすることができるのですが、「黙読」の場合、目から情報は頭に入り(インプット)ますが、アウトプットがほとんどありません。

一方で「音読」の場合は、目と耳から情報が頭に入り、同時に口からアウトプットしています。つまり「音読」をする方がインプット量もアウトプット量も圧倒的に多いのです。

同じ「読む」なら情報量の多い「音読」をするべきであることがご理解頂けると思います。(この記事も声に出して読むとより心に届きますよ・笑)

阿信
目で読んでたわ・・・って画面の前で苦笑しちゃった。

まだまだある「音読」の効果

音読がスムーズにできるようになると、まず黙読のスピードが速まります。

上で書きましたが、音読するとインプットとアウトプットの情報量が多くなり、頭に残る情報量も相応に増える為、街で見かけた中国語に対する反応スピートが高まるのです。

また黙読のみならず、耳の反応、つまりリスニング力も高まります。音読すると言葉の言い回しを身体が覚えている為、中国人が話す言葉への反応が速くなるのです。

そのほかにも声に出すことで声帯の筋肉が鍛えられ、中国人に負けない元気な声が出せるようになったり、脳の前頭葉が刺激されて行動力が上がるなど、隠れたカロリー消費効果があることも見逃せません(半分冗談、半分本気)。

阿信
えっほんと!?

特に、通訳を目指す人は長時間やりとりしても動じない体力が必要になってきます。

音読練習でも良いので、声を出すことを是非習慣づけしてください。そうしないと、長時間の通訳に耐えられなくなります。

阿信
現役中国語通訳のさくらさん、そんな世界で生きているのね・・・

音読の効果をより高めるには

いつまでも間違った発音で延々と音読の練習を続けても学習効果が半減してしまいます。やはりより正確な発音で音読練習するのが一番効果的ですので、テキスト付属の音源を何度も聞いたり、オンラインレッスンや対面レッスンなどで発音チェックをしてもらうことをオススメします。

阿信の場合・・・

大学の専門は中国語でなく、第二外国語で中国語を選んだ程度で中国に住んだため、きちんとした中国語の発音を習ったことがありませんでした。

3年ほど前から日本人の中国語の先生・エビ先生のオンラインレッスンを受け、みっちりと中国語の発音矯正を受けています。詳細はこちらの先生のHPに詳しいです。私の体験談はこちら

「中国に住んでいるのに日本人の先生に教わっているの?」と人にはよく驚かれますが、日本人だからこそ、日本人が間違えやすい発音や日本人に分かりやすい指導法を熟知しています。「伝わるからこの位でいいでしょう」という妥協がないのです。

今、阿信はエビ先生の音読会に参加しています。中国語のプロの先生も、話せる中国語を身に着けるために中国語音読の重要性を感じているからこそ、この会を立ち上げているのです。参加者は10日に先生から送られる1分~1分半程度の中国語原稿を読み上げ、録音し、音読会のサイトにUPします。オンラインレッスン受講者はエビ先生と共に録音音声を聞き、発音をチェックしてもらいます。

最初は日本語だって自分の音声を聞くのは嫌なのに、中国語!?何の罰ゲームよ、と思うも、自分が発音している中国語の発音が一体全体正しいのかって自分では判断しづらいです。録音を先生と一緒に聞いて第三者的な視点で自分の発音を確認する、そして矯正していく、このステップで私の中国語の発音は目に見えて良くなりました。

最初はそりゃ、たどたどしいことこの上なかったし、録音するだけでキンチョー・・・だったのですが、今では時には録音パーフェクト頂いたりもして音読の効果を実感しています。

エビ先生の音読会参加に関してはこちらのページにある中国語を録音して先生に送付して入会できるかどうかが決められます。中国語の発音の基礎は既にできている、というあなた、エビ先生の音読会に参加してみませんか?

ちなみに、入会にあたっての課題文はこちらです。

中日一衣带水,2000多年来,和平友好是两国人民心中的主旋律,两国人民互学互鉴,促进了各自发展,也为人类文明进步作出了重要贡献。一个多星期前,印度总理莫迪先生访问了我的家乡陕西省,我在西安同他一道追溯了中印古代文化交流的历史。隋唐时期,西安也是中日友好往来的重要门户,当年很多来自日本的使节、留学生、僧人在那里学习和生活。他们中的代表人物阿倍仲麻吕,同中国唐代大诗人李白、王维结下深厚友谊,留下了一段动人佳话。

http://hmkh1012.wixsite.com/shrimp/ondokukaiから引用

阿信
実はさくらさんも参加してくれた、阿信主催の朗読会も以前あったのだけれど、最近開店休業状態・・・ホント、こういう学習会って続けることが大変です。

話はしゃんはいさくらに戻り・・・

自分の音読を録音し、聴いてみることもオススメです。

今はスマホで簡単に自分の声を録音できます。最初は自分の発音にショックを受けると思いますが、これも中国語上達への関門だと思えば、きっとすぐに乗り越えられます。

阿信
私今音読するときは音読を録音して聞き直さないと気が済まなくなってるわ・・・

ちなみに、上の子(小学4年生)の場合、月曜から金曜には教科書本文を録音して微信グループにアップするという宿題が必須になっています。50人分の録音を先生が聴いているとは思えないのですが、学校の国語係さんがチェックしているのかな?忘れることなく毎日コツコツこなしています。

中国語音読録音オススメアプリ

今はスマホやタブレットがとても便利な時代になっています。日本にも中国にも優秀な録音アプリがたくさんありますので、是非1つダウンロードして音読練習に使ってみましょう。

上の子は学校から中国アプリの“录音专家”というアプリを勧められて使用しています。

録音天才 - 録音アプリ
録音天才 - 録音アプリ
Developer:
Price: Free+

このアプリ、ちょっと訳がおかしいのですが、日本語でも使えます。微信で音声ファイルを送信することができるので、中国語の先生に発音をチェックしてもらいたい時などに利用してみては如何でしょうか?

「繰り返し」の重要性

最後に「繰り返す」ことの重要性についてお話しましょう。前に書いた話と被りますが、私たちが今母国語を自在に操るようになるまでどういう経緯を辿ってきたのかを考えれば、答えは明確です。

母国語だと自然にマスターしてきたと思いがちですが、実はその過程に果てしない繰り返しの練習があったこと(自分では練習だと思っていないかも知れませんが)に是非気づいて頂きたいのです。

私たちが大人になるまで、何の練習もなくマスターできることが果たしてどれだけあったでしょうか?

阿信
ないねー。どんなことも繰り返ししないとマスターは無理ね・・・

繰り返しが成功体験を生む

先日、子どもたちが目玉焼きを食べたいというので、自分で卵を割らせてみました。

子どもたちが実践する前に私が見本を見せて、コツも教えたつもりだったのですが、案の定、最初は2人とも黄身が崩れてしまいました。その後、卵を使うたびに子どもたちに卵を割るお手伝いを頼んで練習させたところ、だいぶコツが掴めてきたようです。

先週は1つも黄身を崩さず、殻の破片もボールに入ることなく、卵割りを成功させることができました。

この成功体験で子どもたちはきっと、お料理は楽しい、自分で割った卵で作った卵焼きはおいしいと前向きな気持ちになったことでしょう。

繰り返し練習してあることができるようになった時、人はとても大きな喜びや達成感を感じます。

その喜びや達成感が続くと、楽しさを感じて、それを続けることが好きになります。この過程をぜひ中国語の勉強で味わって頂きたいと思っています。

まとめ

私がこれまで中国語を勉強してきて一番効果があった勉強方法はまさしく、「音読」を「繰り返す」ことでした。この記事をきっかけに、皆さんの中国語学習における「音読」のウエイトが高くなり、勉強の効果が十分に発揮されることを期待しています。

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